虹色のトロツキー(1〜8集)
安彦良和/潮出版社
日本軍部の参謀石原莞爾(関東軍参謀時代、満州事変を起こし日本を侵略戦争に向かわせた張本人)は「満州」に満州建国大学を建設した。「国策大学」いわれた大学ではあったが、自由な校風のもとアジア各国から学生が学んだ。日本では当時読めなかったマルクスや毛沢東の書籍なども建大の図書室では自由に閲覧できたという。さらに客員教授としてガンジー、パールバック、トロツキーなどが予定されていた。この建大の架空の学生を中心に物語は展開する。当時の事件などかなりリアルに描かれている。
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あたごおる物語(1〜6)
ますむらひろし/朝日ソノラマ
オクワ酒屋の横の「ネココーラ」自動販売機のうらのすき間から、長い秘密のトンネルが通じている。そこを通ったネコは人間と同じくらいにからだが巨大化し直立歩行し人間語をはなす。ここは不思議な世界「あたごおる」。おおらかで屈託のないデブネコ・ヒデヨシとその仲間たちを中心に冒険がはじまる。こころが洗われるファンタジー。
ところで、ここに登場する海賊赤い牙の額にはなぜか?鎚鎌のようなマークが描かれている。学習文献に指定した形式的「理由」はただこの一点のみである。
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もぐら道3000日
平田誠剛/三里塚管制塔被告・獄中の詩
78年3・26成田空港管制塔を占拠し、8年にわたる獄中生活の中でつづった三里塚戦士の泣き笑いの手記。豊前の松下竜一氏(草の根通信)との心あたたまる交歓を底流に、三里塚での闘い、そこに生き続ける者たち、また逝った者たちへの限りない想いをつづる。・・・・と柘植書房の紹介文にかいてある。
葉寺覚明同志の推薦により、学習必読文献に加える。なお、まっぺんはまだ読んでない。ごめんなさい。早急に読みます。m(_ _)m(葉寺覚明さん推薦)
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雁書
3.26管制塔被告発行
我が敬愛する同志朝倉横堀サイト“四トロ掲示板”に内容が簡単に紹介されていた。残念なことにまっぺんは読んでいないらしい。したがって内容はまったく検討していないが指定文献と認定することに書記局で決定した。
いずれまっぺんも読みたいと思っているので、朝倉同志がサイトに掲載されるのを期待している。(他力本願モード)
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フィンランド駅へ
エドマンド・ウィルソン/みすず書房
社会主義思想・運動史としては珍しく、トロツキーに2章が当てられています。「フィンランド駅に到着したレーニンには、バラの花束が贈られたがこのブーケと本人との取り合わせはあまりしっくりこなかった」(最終章)
スターリン的な弁証法理解への反駁を意図して書かれた著作としてもなかなか鋭いものではないかなあ・・・・(推薦者なおちゃんのことば)
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ある革命家の手記(上下)
アレクセヴィッチ・クロポトキン/岩波文庫
文庫本で出ているので入手は容易。トロツキーやレーニンの時代にはクロポトキンはすでに伝説というか神話の人。内容が、ほらふき男爵の冒険、よりも信じ難い程スリリングなので、史実かどうかは、私には判断がつきかねますが。面白い事は保証しますです。(因みにクロポトキンは男爵じゃなくって、最高位の爵位の侯爵。)話が面白すぎて、クロポトキン爺さんの長生き勝ちって、気がしないではないけど、話半分で、騙されたと思って読んでみてくださいね。(推薦者入谷さんのことば)(A3さん補足)
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動物農場
ジョージ・オウェル/角川書店
ジョージオウェルの本に動物農場というのがありましたね。
農場での革命と裏切りと追放
スターリンとトロツキーをモデルにした
革命の指導部は確か豚だったと思います。
豚産主義者同盟に敬意を表して、推薦図書にしては?(推薦者黎さんのことば)
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カタロニア賛歌
ジョージ・オウェル/岩波文庫
スペイン革命の日々を綴った、愛読書(瓜月さん推薦)
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ちょっとピンぼけ
ロバート・キャパ/文春文庫
報道写真家キャパのデビュー作は、トロツキー最後の公式演説のポートレートです。
1931年デンマーク国際反戦会議に招待されたトロツキーがデンマーク社会主義青年同盟のメンバーを前にして、両手を宙に掲げて訴えている姿ですね。キャパが、スペイン戦争に人民戦線側の報道班員として参加した際の作品「たおれる瞬間の民兵」は有名ですが、その後、第2時大戦の従軍写真家としての日々を綴った手記「ちょっとピンぼけ」(文春文庫)は、私の好きな本の1冊です。
キャパは、社会主義者でも、活動家でもありませんが、ファシズムを憎み、ファシズムと闘う人々に深い共感をよせるジャーナリストでした。(推薦者瓜月さんのことば)
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学習必読文献・候補(まだ決定ではありません)
「狂犬トロツキー」赤塚不二夫
「三多摩社青同闘争史」織田進
「君たちはどう生きるか」
「ビルマの竪琴」
「ゲバラ日記」チェ・ゲバラ
「ぼくたちの7日間戦争」
「週刊アンポ」(こんなの持ってる人はもういないだろうな)
「チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷」塩野七生
「コンスタンティノープルの陥落」塩野七生
「ロードス島攻防記」塩野七生(「ロードス島戦記」じゃないよ)
「管制塔に赤旗が翻った日」(chuntaさん推薦)
「我が心は石にあらず」高橋和己(黎さん推薦)
「三里塚野戦病院日記」郡山吉江((^0_0^)さん推薦)
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ロシア革命史
L.トロツキー/岩波書店
そうですね。特に惜しいことに引用文献を明記しなかったことで学術的に裏付けが困難となっております。しかし、それでも描写は非常に生き生きとしており構成も華麗です。なにより読んでいて退屈させず、壮大な革命的大衆運動を肌でかんじさせてくれます。公立図書館などで是非一読されることをお勧めします。
(推薦者つのじさんのことば。ほかにもH.Hさん他多数が推薦)
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昭和の歴史(全10巻)
藤原彰・大江志乃夫ほか/小学館(文庫版)
現代社会にどう切り込んでゆくべきかを考えるためにも過去の歴史を学ぶのは重要である。人民の弾圧と周辺諸国への侵略により多大な犠牲と悲劇を生み出した昭和前期、そして戦後復興、労働者の切り捨てと引き替えの繁栄をもたらした戦後期をとおして今日の日本を全体的に把握する資料的価値のある著作である。とくに3〜5巻は戦争と軍隊についての記述が中心となっている。これを読むことによって日本軍部の軌跡と侵略の過程を統一的に理解することができる。
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「思想」共産党宣言150周年記念号
岩波書店(1998年12月号・894号)
きわめてコンパクトにトロツキーの主張をまとめています。「生きトロ」でもそうなのですが初心者(?)に分かりやすく書かれているというのが率直な感想です。
その他1996年4月号・862号は「ソヴィエトイデオロギー」特集で佐々木氏のスターリン科学哲学に関する論文のほかに、彼と渓内謙氏、桑野隆氏の対談その他トロツキズムに関する論文が掲載されています、(推薦者H.Hさんのことば)
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共産主義とスターリニズム−共産主義黒書に答える
ダニエル・ベンサイド/トロツキー研究No.29
ロシア革命の「遺産を管理しかつその責任も引き受ける」姿勢で書かれ、「体制順応主義のの脅威にさらされている」いま、社会主義という「希望を『再び思い起こさせる』ことができる状況を作り出す責任」という、この時代の革命派の任務が最後に語られている。それをどうとらえるかは別として、論争をする前提にもなるような文献です。ということで、推薦します。(推薦者H.Hさんのことば)
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STALIN赤いツァーリ−封印された生涯
エドワード・ラジンスキー/NHK出版
上下巻合わせて千ページ程で、読み応えも有り、中々興味深い内容です。トロツキストの人達にしてみれば、彼を追放したスターリンに対しては抵抗あるかもしれませんが、読んでみる価値は十分あるかと思います。粛清の何たるか?もよく解ります。
(推薦者極東ゲーペーウー紀州支部THX1138さんのことば)
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魔性の歴史−マクロ経営学からみた太平洋戦争
森本忠夫/光人社NF文庫/文芸春秋
副題に「マクロ経営学からみた太平洋戦争」とある通り、マクロ経済学からみた太平洋戦争(戦前の日本政府ー軍の政策)批判です。筆者は東レの経営研究所長をへて現在龍谷大学経済学部の教授をしているようで、マル経ではなく近経の人ですが、内容は非常に面白く、合理的な戦前の国家経営批判になってます。。
(推薦者木田さんのことば)
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学習必読文献・候補(まだ決定ではありません)
「戦争論」F・クラウゼヴィッツ
「世界を震撼させた10日間」ジョン・リード
「トロツキーの思想」P.ブルーエ(H・Hさん推薦?)
「トロツキーの思想」E.マンデル
(ワールド・システム・アナリストさん推薦)
「われわれの政治的課題」トロツキー/藤井一行訳(なおちゃん推薦)
「フォービギナーシリーズ」(トロツキー)(chuntaさん推薦)
「ドイッチャー三部作」(chuntaさん推薦)
「社会主義とは何か」プレオブラジェンスキー(H・Hさん推薦?)
「ロシアの革命」松田道雄(入谷さん推薦)
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