言論圧殺・運動破壊のテロ襲撃を根絶・一掃するために 津村 洋
日本および世界中のすべての同志・友人のみなさんへ
1.2002年12月18日、東京近郊において、中核派(革命的共産主義者同盟・中核派)の元政治局員で、69才の白井朗さんが、テロ部隊の襲撃を受け、重傷をおい、病院に担ぎ込まれました。白井さんは、全身打撲、肋骨および足の骨が骨折、損傷させられました。テロ襲撃部隊は、とくに白井さんの両腕脱臼を狙い、その批判活動や社会主義研究者としての活動を圧殺する行為におよんでいます。
2.白井さんは1990年代に中核派から除名され、それ以降、『中核派民主派宣言』などの発刊によって中核派のテロ体質を批判してきました。数年前にはほとんどの書籍を中核派により強奪され、中核派によって「反革命」として名指しされ、「粉砕」の対象とされてきました。さらに、2年前には自宅を放火されるにいたっています。
3.また、2002年12月25日には、56才の角田富夫さんが襲撃され、顔面および身体を負傷し、肋骨骨折の重傷をおっています。角田さんもまたかつて中核派(革命的共産主義者同盟・中核派)に属し、1990年代に離脱しています。角田さんも中核派を批判してきています。彼はまた、全国IDシステム(住基ネット)などに反対する中心的な活動家の1人です。
4.テロ襲撃は、アメリカのイラクへの戦争に反対する反戦運動など、日本の左翼的・市民的活動への深刻な妨害として作用しています。警察は、被害者である白井、角田宅にたいする不当な家宅捜査を強行しました。さらに、連続する2件のテロ襲撃の直後には、そのテロ襲撃を口実として、テロ襲撃に何の関係もない日本軍(自衛隊)の反戦自衛官が警察によって一斉に家宅捜査されています。
5.テロ襲撃は日本の左翼的・市民的運動に大きなダメージを与え、それに関心ある人々に計り知れないショックをもたらしています。中核派を離脱したメンバーにたいするテロ襲撃は、スターリン主義による粛清と同質のテロ襲撃に反対する日本の良心的な左翼的・市民的世論にあえて挑戦するものです。
6.中核派はいまだに連続テロ襲撃について沈黙したままです。どのような批判にたいしても言論による反論こそがふさわしいのです。日本であれ、他のどこであれ、どんな「左翼」的テロ襲撃も一掃されるべきです。私たちは、言論圧殺・運動破壊の野蛮なテロ襲撃を断固として糾弾します。
7.これ以上のテロ襲撃を止めさせるために抗議の声を上げてくださるようお願いいたします。破壊的なテロ襲撃に反対する日本および世界中のいかなるグループ、個人もテロ襲撃抗議のキャンペーンに参加できます。テロ襲撃にNOの声を!
津村 洋(『国際主義』編集会議IEG)
2003年1月9日
連続テロ襲撃を口実とする不当弾圧を許すな! 『救援』1月号向けに追求した投稿 津村 洋
去る12月18日、25日のテロ襲撃をおおいに利用し、公安警察による反戦自衛官たちにたいするあまりにも不当な弾圧、ガサ入れがなされています。その実態をみなさんにご報告するとともに、テロ襲撃−公安警察の弾圧への決然たる反撃を呼びかけます。
前代未聞の画期的なガサ入れ撃退
12月27日(金)午前、社会批評社にたいして、公安1課の星警部(責任者)を初めとする十数名の公安警察がガサ入れに来ました。社会批評社の小西誠さんは、星警部が示す令状を敢えて無視し、「このガサの根拠を責任者である星が示せ、言論妨害テロの被害者である当社にガサに来るとは何事か、警察は中核派の味方か、中核派の言論妨害テロを擁護するのか、このガサは中核派の言論妨害テロにもまして、国家権力・警察の言論弾圧だ。当社は小なりといえども言論の自由を謳う出版社である、このような言論弾圧は到底許容できない」と、長時間に渡って断固として抗議し、星以下の刑事と激論しました。
星警部は「令状を読んでくれ」と何回も懇願を繰り返すも、小西誠さんは一切令状は無視し、「警視庁の責任者であるあんたの言葉で説明しろ」と要求し、一歩もひるみませんでした。根負けした星警部は、デカども全員をワゴン車の中に一旦集めて鳩首会談。かくして星警部は、小西さんの前に再登場し、「令状の執行はしない、小西さんの意見を尊重する」といって引き上げていきました。
まったくもって不当きわまりないガサ入れを撃退した画期的な前例だと思います。
許しがたい反戦自衛官にたいする一斉ガサ入れ
この社会批評社にたいする不当なガサ入れ策動は、実は当日いっせいに強行された反戦自衛官たちへのガサ入れの一環でした。およそ午前8時から、反戦自衛官の片岡顕二、藤尾靖之、佐藤備三さんらに、時間も内容も同じ礼状で、次々とガサ入れがなされたのです。反戦自衛官のみなさんは当然にも、それぞれまったく関係ない不当なガサ入れに断固として抗議しました。がしかし、公安警察は、「捜査の一環だ、(テロ襲撃の)犯人の特定のためにやる」との一点張りでした。
押収物は片岡さんのところが、『中核派vs反戦自衛官』の一点、他はまったくなしです。通常、権力のガサ入れは住所録などを重視するのに目もくれていませんから、今回のガサはテロ襲撃を活用した反戦自衛官たちへの威嚇・弾圧としか言いようがありません。
テロ襲撃の被害者宅への言語道断なガサ入れ
ガサ入れの口実とされたのは、12月18日の白井朗さんへのテロ襲撃および25日の角田富夫さんへの卑劣きわまりないテロ襲撃です。
被害者である白井さん宅には、18日午後9時過ぎから19日午前3時にわたって、最初は、春日部署1人によって、入れ替わりで春日部署13人
(責任者:特捜班課長=タカネ)による徹底した現場検証に名を借りた不当捜査が強行されました。
白井さんの連れ合いの浄子さんはあまりに不当な捜査にずっと抗議を続けましたが、警察は「襲撃される理由がある、その理由を調べる」と、まるでいじめ問題で、いじめられる側に理由がある・・・ってな不当なこじつけを繰り返しました。主な押収物件は、白井さんが身につけていた衣類すべて、住所録、ワープロ、フロッピー1枚、社会批評社の本2冊。白井浄子さんは、20日にも、責任者タカネに電話で不当な捜索に抗議し、さらに近所をうろつく警察にたいしても、ここで暮らすしかない自分たちにとって生活権の侵害だと抗議しました。
言論圧殺・運動破壊のテロ襲撃を一掃しよう!
テロ襲撃の被害者の白井さんは、全身打撲、両腕脱臼、肋骨骨折、右足の骨損傷の重傷を負っていますが、とくに利き腕の右腕を狙われており、執筆・言論弾圧のテロルであったことが明白になっています。
また角田富夫さんは、破防法に反対し、反住基ネットネット連絡会で活躍しており、運動破壊のためのテロルであったと断言できます。また、角田富夫さんが、襲撃された前日にamlに投稿した書き込みhttp://www1.jca.apc.org/aml/200212/31424.html
もまたテロ襲撃の意図を浮き彫りにしています。
何よりも連続テロ襲撃の政治的効果は、アメリカのブッシュによるイラク侵略戦争が切迫している今、反戦自衛官をはじめ、広範な反戦平和の運動を妨害し、弾圧するものといえます。公安警察の不当なガサ入れ、弾圧を許さず、言論や運動を封殺するテロ襲撃を断固糾弾・一掃し、政治的・社会的・市民的運動を防衛していきましょう!(津村洋)
『国際主義』編集委員会サイトより転載
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