白井朗氏、角田富夫氏へのテロ襲撃を弾劾する緊急声明のご賛同のお願い
一、事実経過
〇二年一二月一八日、埼玉県の白井朗氏宅に数人の男女が押し入り、白井氏を監禁、暴行するという事件が発生しました。白井氏は全身打撲、両腕脱臼、肋骨骨折、右足の骨損傷の重傷を負わされたため、執筆活動に重大な支障を来すこととなりました。また、同年一二月二五日には東京中野区の路上において角田富夫氏が二人組に突然襲われ、顔面を鈍器で殴打され、右目上裂傷、肋骨骨折の負傷をしました。
両事件については現在のところまだ犯人は特定されていません。また、どこからも「犯行声明」は出されていません。しかし両氏とも、元革共同中核派に所属していたこと、また、白井氏は執筆活動によって現在も中核派を批判し続けており、一方角田氏は、公安調査庁スパイ宮崎学と中核派との関係に関し中核派を批判してきたことから、このふたつのテロ襲撃事件は関連している可能性が否定しきれません。
二、言論に対する暴力、民主主義の破壊を許しません
私たちは、このような事件を引き起こした犯人たちに対し、強く抗議します。もちろん私たちは、白井氏・角田氏の思想・行動に必ずしも同調するものではありません。しかし、たとえどのような組織・集団に所属する人物に対しても、テロを行使する権利は誰にもありません。ましてや、現在は一市民として執筆・言論活動を行い、あるいは破防法や住基ネットなどに反対して活動する人々に対して、その言論や活動を圧殺するテロ行為は、許しがたい言論に対する暴力であり、市民運動とその発展を支える民主主義への重大な反対行為と考えます。
たとえどのような思想・立場に立とうとも、このような卑劣な行動を計画し、実行するような組織・集団は、いかなる市民運動にも大衆的共同行動にも関わる資格はありません。このような組織・集団を私たちは到底許容できません。
三、テロ襲撃は誰を利するのでしょうか
このテロ襲撃が誰を利するのかは、事件の直後に明らかとなっています。例をあげれば、警察は被害者・白井氏宅で当日二二時頃に不当な捜索を強行し、同年一二月二七日には元反戦自衛官でもあった小西氏の主宰する社会批評社へも不当な捜索が画策されました。これは小西氏の断固たる抗議により中止されたものの、同日、他の反戦自衛官たちの自宅にも次々と不当な捜索が強行されました。
今回のテロ襲撃は、これらの反戦自衛官たちにはまったく関係ありません。にもかかわらず、白井・角田両氏へのテロ襲撃を口実として、警察権力はこれらの反戦自衛官たちにまで不当な介入を行い、情報収集を強行していったのです。このようなテロ襲撃は、反戦運動をはじめとする市民運動の破壊を目論む公安権力、ひいては侵略と戦争を行う勢力を利するものです。私たちは、このような権力の不当介入に強く抗議します。
以上の趣旨から、私たちは全国のすべての心ある人々に、この「緊急声明」へ御賛同くださることを呼びかけます。
2003年2月15日
○呼びかけ人・賛同人(順不同・敬称略)
尾形憲(法政大学名誉教授)、樋口篤三(日本労働ペンクラブ会員)、生田あい(『検証 内ゲバ』PART2著者)、吉留昭弘(『検証内ゲバ』PART2著者)、いいだもも(『検証 内ゲバ』PART2著者)、蔵田計成(『検証 内ゲバ』PART2著者)、西川享(『検証 内ゲバ』PART2著者)、渡辺一衛(思想の科学研究会会員)、すが秀実(文芸評論家)、津田道夫(評論家・「障害者の教育権を実現する会」事務局員)、来栖宗孝(著述業)、米沢泉美(トランスジェンダー)、片岡顕二(反戦自衛官)、藤尾靖之(反戦自衛官)、佐藤備三(反戦自衛官)、小西誠(社会批評社代表)、きさらぎやよい(編集者)、小林義也(ライター)、富永さとる(西東京市民)、松田健二(社会評論社)、早見慶子(イリオス代表)、noiz
(Anarkiismo Informo Centro)、津村洋(『国際主義』編集会議IEG)、伊藤一(『国際主義』編集会議IEG)、山田宏(『国際主義』編集会議IEG)、中井一(大学院生)、北山峻(コム・ネット)、志摩玲介(社会主義研究者)、出口綾子(地球市民アカデミア二期生)、根田悟郎(法政大学生)、まっぺん(ネット掲示板「四トロ二次会」主宰)、井上はるお(『サイバーアクション著者』)、角田裕育(『キツネ目のスパイ宮崎学』著者)、黒目(共産趣味者)、鶴見俊輔(哲学者)、伊藤成彦(中央大学名誉教授)、野添憲治(作家)、武藤功(文芸評論家)、浅田光輝(立正大学名誉教授)、塩川喜信(大学教員)、井之川巨(詩人)、大野明男(名護サボーター事務局長)、針生一郎(和光大学名誉教授)、岩永達郎(「憲法・みどり・農の連帯」共同代表)、岩淵達治、五十嵐良雄(現代教育研究所所長)、池田清彦(山梨大学教授)、倉持庄次郎、松下清雄、中野徹三(社会主義研究者)、興石正(商人)、宮田勝喜、松浦英俊(僧侶)、槌田劭(京都精華大学教員)、野口正路(詩人)、大橋孚(慶応大学名誉教授)、乱鬼龍(川柳人)、柳田真(都労連交流会・たんぽぽ舎)、中正敏(詩人)、永田育夫(文学研究者)、山田洋一(人民新聞)、堀込純一(社会主義研究者)、守田典彦(マルクスの思想と理論研究者)、久野成章(三里塚一坪共有者、中核派によるテロ襲撃被害者)、鈴木康丈(大学院生)、鹿島拾市(ロフトプラスワン襲撃を許さない共同声明・呼びかけ人)、国富建治(新時代社)、田村ゆかり(東京都民)、島田健作(ラディカル・ヒューマニズム研究者)、高田鉄夫(テクニカルライター、検証内ゲバPartU執筆者)、園江光太郎(ライター)、佐藤悟志(政治結社「青狼会」総統)、小池和彦(LENK)、野村修身(工学博士)、れんだいこ(左派運動研究家、サイト「左往来人生学院」主宰)、山本夜羽(マンガ家)、木畑壽信(日本社会学会会員)、木谷公士郎(司法書士)、TAMO2(エンジニア)、渡邉修孝(元自衛官・「パレスチナに献花を」メンバー)、重松朋宏(東京都国立市議会議員)、野木裕子(フリージャーナリスト)、矢部史郎(黒ヘル)、鬼薔薇(家業手伝い)、山根大次郎(失業者)、細木悟 ●他1名
以上の「共同声明」にご賛同してくださる方は、下記のようにお願いします(第二次集約を三月三一日までに行いたいと思います)。
○ご氏名(団体の場合は団体名)
○肩書
★ご意見(コメントをお願いします)
●連絡先 東京都中野区大和町1−12−10 且ミ会批評社気付
電話 03−3310−9681 ファクス 03−3310−6561
email
shakai@mail3.alpha-net.ne.jp
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