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清水丈夫はどこへ行くのか?
赤色土竜新聞第3号 2002.4.1


編集部より

革共同中核派機関紙『前進』はついに小西誠氏を「反革命」と規定し「粉砕」「打倒」を呼びかけた。
http://www.zenshin.org/f_zenshin/f_back_no02/f2043sm.htm#a5_1
 この文書はこれまでの小西氏の闘争・出版活動を「反動的」と結論付けている。
 この論文の背景には、今日の情勢について著しくあやまった認識をもった中核派中央指導部による左翼軍事主義・内ゲバ主義によって大衆を引き回そうとする路線がもはや組織内部においても支持されなくなってきた事実があるのではないか。外部に「敵」を作り出すことによってそれへの「警戒」を理由に内部を統制し結束を図ろうとするのは、スターリニストの常套手段である。しかし、あやまった認識に立っている限り、そのような方法はいつまでも通用しない。
 『前進』小西批判論文は各方面で波紋を呼んでいる。ここに掲載したのは、赤色土竜党ホームページ「二次会」「三次会」掲示板に投稿された文書をまとめたものである。それぞれの論文については投稿者本人から出版の承諾を得ている。但し、三自衛官の抗議文掲載については小西誠氏から承諾を受けている。願わくばこれらの文書が健全なる反戦平和運動の発展に資することを期待する。
http://www63.tcup.com/6305/mappen.html(四トロ二次会掲示板)
http://www60.tcup.com/6038/mappen.html(四トロ三次会掲示板)


清水丈夫はどこに行くのか?

投稿者:小西まこと  投稿日: 2月28日(木)00時46分33秒

 皆さま、お久しぶりです。原稿執筆などで時間がとれなく、内ゲバ論争に参加できなく申し訳ありません。鬼薔薇さんには「宿題」まで出してしまって。でもここは読んでいます。

 さて、「新左翼本」を出して2年以上もたってやっとというか、ついに小西批判が前進で掲載されました。この内容は、そのうち逐条的に批判をしますが、少しだけ感想を書かせてください。

 まず、この論文は、清水丈夫の文章です。理由は、「新左翼本」で書いているとおり、10年前の僕への手紙と全く同じ論理構造になっています。もっとも、今の中核派で「小西批判」を書ける人はいません。これはうがっていうのではなく、総路線、戦略、組織論、革命論などは「清水専権事項」になっていて、誰も口出しできないのです。したがって、この論文の執筆者が清水であることは明かです。
 ここで触れられている「感情的」という指摘も、清水が「独断」でかき、それを革共同名で発表していることから、そうなっています。もちろん、(常任の)政治局員数名はこれを了承しているでしょう。しかし、彼らも清水のイエスマンでしかありません。そして、何よりもこの内容は、中核派の一般活動家には「事前」の討議は全くしていません。これから「機関紙に発表した」後に今週、来週と討議をするのです。これが清水の言う「プロ民主主義」です。もっと言えば前進に発表した後の論文に異議を唱えれば「反党分子」になります。先制的内戦戦略など全ての重要な路線・方針がこういう決定過程で行われています。

 問題の論文ですが、しぼってみると、第1は内ゲバ本ーシンポ、そしてここでの論争と、反内ゲバ的批判の広がり、大衆的広がりに危機感を感じて批判に踏み切ったと言うことですね。しかし、その方法は「内ゲバ的手法」で。清水の路線に反対するものを「階級的裏切り」「反革命」というのは、彼らの革マル派への批判ー「反革命」論さえも、何の説得力もないことを証明しました。もっともこれは84年の第四インターへのテロもそうでしたし、白井氏への反革命規定もそうでした。したがって84年と同様の内的・外的危機に見舞われることは間違いありません。
 自分たちが、単なる反対派を「反革命」と言っているだけなのを民衆が暴かない、とでも思っているのでしょうか。この傲慢さが清水と一部政治局官僚の思想なのです。

 第2の問題は、宮崎スパイ工作集の発行です。これは糺察する会がメールを発行していますから簡単にしますが、端的に言うと、前進発表以上の何かがその背後にあると言うことでしょう。
 スパイ工作集の「原本」を事前に僕らからもらって中核派は僕らに感謝する
ことはあっても恨まれる筋合いはありません。
 つまり、「原本」をもらわなければ、ずっと宮崎にスパイ工作をされていたのですから、中核派は。ということは、それ以上の宮崎との問題があると言うことでしょう。この推測はつきますが、今はまだ書きません。

 第3の問題は、「中核派との互いに誹謗しない」という約束は、全くしていません。誹謗をしないのは約束がなくともしませんが、僕は中核派との討議は90年以降、一切拒否しています。したがって、そんな「約束」なるものをするわけがありません。
 恐らく清水は、意図的に「約束」なるものをデツチ挙げているのですが、これは「反戦共同委員会」の事務局との「約束」のことを言っているのでしょう。これを僕はまもり、新左翼本でも中野洋への批判は控えています。まあ、年を取ってしまった清水の思いこみかもしれませんが、いずれこういう内容は「詳細に」明らかにするつもりです。

 もう一つ、反軍運動にかかわる点がありますが、これは長くなるから別の機会に。
 しかし、最大の官僚が僕を官僚主義・権威主義とののしるのは本当に笑ってしまいます。「治外法権」は事実でしたが。つまり、清水らの官僚主義者には反軍運動に口を出させない、ということです。

最後に先週、僕のところに「清水ら政治局官僚は絶対ゆるせない。われわれのなけなしのカンパを浪費している。獄中者を切り捨ている」という泣きながらの電話がありました。同世代の中核派現役活動家です。12月救援集会で天田書記長が自己批判し、ついこの前「一億円カンパ」を前進が提起していることを見れば、内部の不満の高まりが、沸騰寸前にあることは明かです。
 清水は、この不満の爆発を食い止めるために、「小西反革命」宣言を出したことでしょう。同時に、外部の新左翼への威嚇・恫喝として。ですから、この清水の宣言に対する広範な大衆の反撃が必要だと思います。
 どうぞ、皆さま、これらの点を議論し、検討してください。

少しの追加です

投稿者:小西まこと  投稿日: 2月28日(木)14時07分33秒

 前記のコメントに一点だけとりあえず補足します。「週間女性」記事です。
 これは99年4月ころ、同編集部の電話インタビュー申し込みにコメントしたものですが、編集部が、僕のコメントの「ーー自衛隊は今や平時・非常時に出動する軍に転換しつつある。これが能登半島沖事件である。海上保安庁の仕事を奪ってまで新たな任務を捏造しようとしている」というところの、海上保安庁以下をカットして歪曲したものです。もちろん、これには抗議をして訂正要求を出しましたが、応じず、編集長はその後辞めていきました。
 問題は、この件については、当時、天田書記長が人を介して僕に意見を求めてきましたが事情を説明して了解して返りました。
 それを今頃、問題にするというのは、みっともないとしか言いようがありません。

 ちなみに、僕の主張は一貫して鮮明であることは皆さまのご承知の通りです。自衛隊の革命的解体に向けて闘ってきたのですから。
 参考に能登半島沖事件の半年前にこの事件をほぼ予測した本を書いています。「自衛隊の周辺事態出動」です。
http://www.alpha-net.ne.jp/
  users2/shakai/top/33-6.htm
 また、3月中旬には、これをもっと鮮明にした本を出します。「自衛隊の対テロ作戦ー資料と解説」です。是非お読み下さい。

 付け加えますと、上の「自衛隊の周辺事態出動」の共著者の反戦自衛官片岡顕二氏・藤尾靖之氏は、この本の発行直後から当時の反軍担当の水谷政治局員から「党を止めた人と本を出すとは何事か、この本は朝鮮侵略戦争の危機論がない」などとネチネチ官僚的言論統制を掛けられ、これを機に水谷官僚打倒闘争を開始し、その後に中核派を離脱しました。
 この辺の事情はそのうち詳しく書くことになるでしょう。

 中核派の言論統制について追加です。
 週間女性という「ブル的雑誌」が言論を歪曲するのは当然といえば当然ですが、中核派はいつも歪曲しています。例えば91年6/15闘争、PKO法案の国会通過日に、当時反戦共同行動委員会の代表として基調報告をした僕は、最後に「これから派兵の時代になる。この派兵の時代ー出兵する自衛隊基地を包囲し、自衛隊員と対峙し、自衛隊の出兵をその崩壊に導かねばならない。こういう派兵の時代の大衆運動の発展を基礎にレジスタンスーゲリラ・パルチザン戦争も不可避となる。戦争を阻止するためにそれは正当化される」という提起をしたのですが、「この中の大衆運動の発展を基礎に」は、翌週の前進ではカットされてしまいました。
 もちろん、断固として抗議したのですが、紙面がない、などとの理由を挙げて拒否されました。そして、僕は、前進編集局に対して、「以後、僕の一切の発言、記事を書くな。全ての発言を掲載することを拒否する」と通告を出しています。
 僕は「運動とは宣伝」である、という立場から全ての「ブルマスコミ」を含めて積極的に対応していますが、こういう歪曲は、中核派はもとより必然です。そしてそのような歪曲するメディアなどは、以後一切、拒否するしかありません。

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