四トロ同窓会二次会 2002年2月16日〜18日
誰でも歓迎!何でも自由に投稿してください。投稿内容は過去ログに保存します。「赤色土竜新聞」その他に掲載する場合もありますのでご了承ください。
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“「国家」の思想” 投稿者:鬼薔薇 投稿日: 2月18日(月)23時12分54秒
>せみまるさま コメントありがとうございました。ただ、ちょっと誤解されているところがあるようなのでその点だけ。
>私の考えでは、スターリニズムとは「国家」のありようではなく「共産主義思想のあり
>ようである」という事です。スターリニズムは、なにも国家を掌握した時にはじめて発
>揮されるものではありません。
わたし、スターリン主義が“「国家」のありよう”だとは書いていないはずでございます。“「国家」の思想”、その特殊な類型だと申しました。ここは言葉の問題ではなく、問題の所在に対する認識のちがいを示すところと存じます。
でも、わたしの書き方が不充分だったことはわかりました。その点のご指摘として、ありがたく受け止めておきたく思います。
誤解のないように(というつもりで)少し言い換えますと、スターリン主義は、マルクス主義の「国家」理論を基本的なところで修正した思想、なにより「プロレタリア独裁」についてのレーニン・テーゼを肝心なところで否定した思想ということでございます。そのかぎりで、スターリン主義を「共産主義思想のありかた」「共産主義の中の一傾向」とおっしゃることに、原理的に反対ではございません。ただ、その意味内容については吟味が必要かと、お書き込み拝読して感じました。
>スターリニズムとは共産主義勢力の内部に発生する政治傾向であり、組織や大衆運動に
>おける政治権力掌握と保持のために発揮されるデマや内ゲバなどの精神的・肉体的な暴
>力も含む非民主的な党派闘争・党内闘争のやり方であり、また、そうした傾向によって
>護持されてきた共産主義組織の官僚的ヒエラルキーであると規定するべだと思います。
ここに、認識の差はきわめて明瞭でございます。これだとスターリン主義は、もっぱら党内問題に帰着してしまいます。そして、それに対する対抗原理を「民主主義」だとするとき、その「民主主義」は「ブルジョア民主主義」の原則だけで足りてしまう内容であり、それへの批判的超克としてあるはずの「プロレタリア民主主義」の独自性は、どこにも契機をみいだせないことになりませんでしょうか?
スターリン主義を「国家の思想」だといったとき、それはマルクス主義の国家理論からの決定的後退、「国家死滅」の原理の放棄だということを意味いたします。いいかえればそれはブルジョア国家理論への、いえ、それより前の国家像への後退なのだと思います。かのウィットフォーゲルが晩年に著しました『東洋的専制』という特徴づけは、そのかぎりで妥当する面を持っておりましょう(彼はそれをもってマルクス主義そのものを否定したがったわけですけど)。
ここで「国家の思想」とは「革命の思想」にほかなりません。レーニンの『国家と革命』は、国家論というより革命論として読むべき内容だとの理解は、いつぞやここでも書かせて頂いたところですが。
このレベルでの批判なしに、党内問題、党内民主主義の問題に「スターリン主義批判」に切り縮めるのがせみまるさんのご理解で、それでは「党内反対派」の思想なのではないか、世に言う「トロツキズム」というのは、つまるところ「反対派思想」にとどまるのではないか、と先に書いたことが、なんだか実証されてしまった気分でございます。
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追加 投稿者:せみまる@四トロ教条主義者 投稿日: 2月18日(月)21時09分54秒
>なぜ、民主主義的な関係が構築できなかった
>=スターリン主義的な作風に支配されたか、をこそ解明するべきと思います。
まったく賛成です。実は、それを展開したいと思っているのですが、
はなしがややこしくなってなかなか投稿できなかったんです。ぜひその方向でいきましょう!\(^o^)/
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見方のちがいではないでしょうか? 投稿者:せみまる@四トロ教条主義者 投稿日: 2月18日(月)20時29分50秒
>トロツキズムの理論云々よりは、民主主義
>のルールとか、作風とか、そういうものを軽視した左翼運動のありようを考えるべき、
これにはまったく同意しつつ、解釈のしかたちがいと答えておきましょう。
つまり「トロツキズムの論云々よりは」と表現した時点で、
「トロツキズムと民主主義とは別の概念である」かのような解釈がそこに成立しているからです。
「トロツキズム」の概念についての解釈のひとつは「民主主義の概念である」と考えています。
それは「複数政党制」と「党内分派の自由」とに集約されるでしょう。
もちろん、それは実際の運営によって判断されねばなりませし、それについてはたして
日本のトロツキスト運動がそれに充分に応えることができていたかは疑問です。
もしも日本左翼組織を「トロツキズムが支配していたら良かった」と表現するとしたら
「支配」した時点で、それは既にトロツキズと呼ばれる資格はありません。
大衆の自立した運動に依拠し、それとともに歩むことによってはじめてトロツキズムと言えます。
だから、トロツキスト的な表現=「日本新左翼はスターリニズムを中心としていたからだめだったのだ」という言い方は
「日本新左翼には(トロツキズムの概念の一部でもある)民主主義がなかったからだめだったのだ」という
非トロツキスト的表現とほぼ同義と考えていいと思います。
なお、わたしは「共産主義者」を名乗る資格はありませんので自称もしておりません。過去にも現在も。
「熱烈なふぁん」にすぎません。ふぁんは時として「本人」よりも熱狂的なのですよ\(^o^)/(わら)
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それについては、答えが一応出た思っているのですが 投稿者:TAMO2 投稿日: 2
月18日(月)19時55分45秒
>その逆に共産主義者が「外部の大衆運動」に対する破壊者となった加害事実として
>新左翼の内ゲバを考えることについての同意を求めているのです。
についてですが、内ゲバを考えるツールとして、トロツキズムの理論云々よりは、民主主義
のルールとか、作風とか、そういうものを軽視した左翼運動のありようを考えるべき、という
ふうに1月末の時点で話が進み出したように理解しています。なぜ、スターリニズムが結果と
して新左翼内部で、そして運動全体で「勝利」し得、そして運動を敗北させたのかを考えるの
に、スターリン主義そのものを課題にしてはどうも将来生じ得る可能性のある問題を解決出来
ないのではないか、と。(周辺領域から芋づる式に考える、その第一段階としてスターリン主
義に拘るというならばOKです。)
>内ゲバの原因が「共産主義者ではない他のところから来た」というのは
>私には内ゲバ党派の免罪につながると思うのですが・・・・・どうでしょうか?
これは、社会が悪いから犯罪を犯したとしても、犯罪を犯した人間を免罪する理由には
ならない、ことと同じと考えます。日本社会に広く見られる民主主義の欠如、それが自称
共産主義者を捉えた、と考えていますから。なぜ、民主主義的な関係が構築できなかった
=スターリン主義的な作風に支配されたか、をこそ解明するべきと思います。
せみまるさんとかはかつて共産主義者を自称しておられたようですが、それ故に自分に
責任のある問題としてマジメに考えすぎ、結局枠を狭くしているように思います。
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TAMO2さんへ 投稿者:せみまる@四トロ教条主義者 投稿日: 2月18日(月)17時13分16秒
共産主義者の「内部に限定して」といっているのではありません。
その逆に共産主義者が「外部の大衆運動」に対する破壊者となった加害事実として
新左翼の内ゲバを考えることについての同意を求めているのです。
黒目さんは「内ゲバ」について、それを「共産主義者だけじゃない!」として
「宗教・民族・会社・政府・軍隊などでの内ゲバ」もある事をあげて、
「それもスターリニズムなのか?」と聞いていますね。「B=Cか?」と言う質問です。
わたしは、それらを「スターリニズム」と呼ぶべきではないと説明しているのですが
いずれにしても「スターリニズム」についての両者の主張は一致しないでしょう。
それについての議論は、これ以上無意味であると思います。
そこで次に「共産主義者による組織的犯罪事実」についての意見を求めているのです。
内ゲバの原因が「共産主義者ではない他のところから来た」というのは
私には内ゲバ党派の免罪につながると思うのですが・・・・・どうでしょうか?
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下の長い、URLをリンクに入れました 投稿者:黒パン 投稿日: 2月18日(月)16時52分00秒
写真を見ることができます。
http://www.hani.co.kr/section-005100030/2002/02/005100030200202181428734.html
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韓総連 25人 駐韓米国商工会議所 占拠 ≪高層ビルの事務所 投稿者:黒パン 投稿日: 2月18日(月)16時49分28秒
http://www.hani.co.kr/section-005100030/2002/02/005100030200202181428734.html
△ 18日 昼 ソウル 江南区 三成洞 貿易会館 45階 駐韓米国商工会議所事務室を 占拠した 韓総連 所属 大学生らが '戦争策動
武器押売り ブッシュ 反対'などの 文句(文具)が 使われた プラカードを 45階 ガラス窓を破ったまま 占拠 座り込みを
繰り広げている. (連合)
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18日 昼 ソウル 江南区 三成洞 貿易会館 45階 駐韓米国商工会議所 事務室に 韓総連 所属 大学生 25人が 奇襲的に
侵入, 占拠 座り込みに 突入した.
彼らは 李NALNAJ 12時50分頃 洋服なり(姿)で訪問客を 最も, エレベーターを通じて 貿易会館 45階で(に) 上がってきて
経費中の (戦闘警察) 8人を 準備した 角材で(に) 威嚇, 追い出して 勤務中だった 商工会議所 職員 10余名を 送りだした後
事務室を 占拠した.
'ブッシュ訪韓を 反対する 青年達'だと 自分らを 明らかにした 彼らは占拠後 横 1.2m,縦 2.2m 大きさの 大型ガラス窓を 壊した後 窓の外で(に) "戦争威嚇 ブッシュ訪韓 反対" "対北朝鮮 強硬政策 撤回"を 主張する 印刷物を 散布して 10m道がの プラカードを 掲げた.
彼らは 警察の 進入に 対応, 事務室 正門前に 冷蔵庫, テーブル, 本箱など 什器類で(に) バリケードを 積んで 対立中だ.
一方 警察は 1中隊 兵力と 119 消防隊を 出動させて 仮りにの 事態に対応する 一方 現場で 占拠 学生達と同じ 一行に見えた 大学生 3人を江南警察署で(に) 連行, 調査中だ.
(ソウル/連合ニュース)
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「共産主義」内部の問題なのでしょうか? 投稿者:TAMO2 投稿日: 2月18日(月)16時48分30秒
しばらくROMっていたら、何か凄くややこしくなっちゃってますが、1月末の段階では、
共産主義の理論云々ではなく、民主主義の作風とかの問題であり、社会#全般#の作風(風潮)
の問題である、という話になっていたと記憶しています。
内ゲバの主要な要素にスターリニストの問題があるとはいえ、それだけで全て説明し切れる
ものではない、という黒目さん他の主張から上の段の話になっており、そうすれば共産主義に
限定しては解決が見えない、ということではなかったでしょうか。
(誤解があればご指摘を、追いきれないです。)
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はい、了解しました(^^) 投稿者:せみまる@四トロ教条主義者 投稿日: 2月18日(月)16時23分54秒
黒目さんがスターリニズムについてのわたしの見解を「せみまるの新発明」と考えるのはまったく自由です。
その反対に黒目さんからの批判をわたしが受け入れないのも自由なわけですね。\(^o^)
というところで、この件についてはこれ以上お互いに議論しても時間の無駄でしょう。
ところで、その次の提案についてはどうですか?なにも答えをいただいていませんが?
論点をあいまいにしたまま「内ゲバ」の問題を広義に拡大して論ずるつもりなのでしょうか?
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とほほのほ 投稿者:黒目@反トロ教条主義(ワラ 投稿日: 2月18日(月)14時18分17秒
蝉丸さん、
>スターリニズムとは共産主義勢力の内部に発生する政治傾向であり、組織や大衆運動に
>おける政治権力掌握と保持のために発揮されるデマや内ゲバなどの精神的・肉体的な暴
>力も含む非民主的な党派闘争・党内闘争のやり方であると規定するべきであると思いま
>す。
この「規定」を前提として話をされていると思いますが、この「規定」は、第4インターの、あるいは蝉丸さんの新発明であると思います。このスターリン主義という語の「新規定」は、例えば現に内ゲバやってるような人たちとは、共有されないでしょう。
こんな語の意味をずらせていくようなやり方は、組織の内部固めの為の煽りでは、一定有効かも知れませんが、外部に対しては、対話の断絶という意味を持つものではないでしょうか。
わけわかんない所がわけわかんない事を言ってる、というのであれば、別に驚きやしませんが、最も由緒正しい部分に属する第4インターというところが、こんな語の意味の拡張を勝手にするようでは、どんならんのではないですか?
これはマジで、代々木の「プロレタリア執権」とか「強力革命」とかの新発見と同じような類の話だと思います。
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論点をあいまいにしてはいけない 投稿者:せみまる 投稿日: 2月18日(月)14時
17分18秒
●日本大衆闘争を破滅させたのはだれか?
50年代〜70年代の日本には政府の反動的な政策に反対するおおきな大衆運動が存在しました。10万人の労学市民が国会を取り囲み、その一部は突入しました。三池炭坑の労働争議は政府の一部で自衛隊出動を本気で考えるほどの緊迫したものでした。全国の学生自治会によって文字どおり「全学連」が結成され、安保やベトナム反戦を闘いました。総評青年協が全国規模で形成され全国反戦とともに政治ストをもふくむ闘いの高揚をつくりだしました。あれらの巨大な大衆闘争はどこにいったのでしょうか?数十万と見積もってもよいほどの大衆的な反政府闘争が消え去ってしまったのです。なぜでしょうか?その重大な理由のひとつが「新左翼諸党派の内ゲバ」なのです。「共産党をのりこえる」と呼号した新左諸党派の多くが「共産主義者」だったのはまぎれもない事実です。「共産主義者」が日本大衆運動を破壊したのです!この事実から逃げるべきではありません。
●「共産主義者」の問題である事を前提にするべきである
黒目さんは>「共産主義者である」という事を前提にしなければならない議論など、まさに「神々の争い」<と言っていますね。あなたがどんな思想であろうと全然問題ではありません。また私も、「共産主義が絶対正しい神々の思想である」などとも言ってません。そもそもここは「共産主義の神々をまつる神殿」ではありません。むしろその逆なのですよ。ここは「共産主義者の犯罪を告発する法廷」なのです。いろいろな証人が内ゲバの犯罪事実を告発しています。もちろん弁護人も陪審員もいます。しかし、裁判官はいません。ここを読む多くの読者がそれぞれ判定を下せばよい事だからです。しかし、黒目さんが「宗教・民族・会社・政府」などといった「広義の内ゲバ」へと話を拡散させるとき、それは共産主義者の犯罪事実から視点をずらしてしまう事になり、彼らに責任逃れの口実を与えるものとなるのではないでしょうか。だから、黒目さんにもぜひ「共産主義者への告発」を「前提」として内ゲバ論争をおこなってほしいと思うのです。
●共同の作業として続けていきましょう
『検証・内ゲバ』が目指しているのは、まさしく「共産主義者」として闘ってきた人々が、犯罪への荷担となってしまった自らの過去を告発・検証し、次の世代によって担われる大衆運動のあり方に対して何かを残そうとする自己批判的で建設的な意図にもとづいている、と思います。過去、共産主義者であった全てのひとびと、また何らかの党派活動にかかわった全ての人々にとって、「内ゲバ」の問題は、自分自身の問題です。その人々はこう自分に語りかけるでしょう…「自分たちのせいで運動を破壊してしまった!なぜこんな結果になってしまったのだろう?」と。そして共産主義者でない者、内ゲバに荷担しなかった者たちはこう叫ぶべきです…「おまえ達のせいで日本大衆運動は破滅してしまった!なぜそんな事になったのだ?」と。こういう視点からの黒目さんのご意見をいただきたいと思っています。これからも引き続きよろしくお願いします。
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スターリニズムについて 投稿者:せみまる 投稿日: 2月18日(月)14時15分03秒
●スターリニズムとはなにか?
一同窓生さん、鬼薔薇さん、スターリニズムについてのご意見、ありがとうございました。私の考えでは、スターリニズムとは「国家」のありようではなく「共産主義思想のありようである」という事です。スターリニズムは、なにも国家を掌握した時にはじめて発揮されるものではありません。ボリシェビキ内部での権力抗争がスターリンの勝利に帰した時、それはさまざまな形で発揮されました。陰謀、謀略とでっち上げ・偽造・デマによって、スターリンの反対者や対抗勢力になりそうな者はことごとく投獄・処刑・流刑されました。それは末端の党員や、赤軍幹部から兵士にいたるまで、ロシアの国民にいたるまで数百万に及ぶ規模です。さらにこれに海外での暗殺数千人も加わるでしょう。しかし、日本共産党は、まだ日本において一度も権力を掌握したことがないにもかかわらず、スターリニズムと呼ばれております。ソ連党と同じ傾向をはっきり持っているからです。そして特に日本共産党においては、その組織内部の非民主主義と官僚主義とが指摘されてきました。スターリニズムとは共産主義勢力の内部に発生する政治傾向であり、組織や大衆運動における政治権力掌握と保持のために発揮されるデマや内ゲバなどの精神的・肉体的な暴力も含む非民主的な党派闘争・党内闘争のやり方であり、また、そうした傾向によって護持されてきた共産主義組織の官僚的ヒエラルキーであると規定するべだと思います。
●スターリニズムはなぜ勢力を拡大したか?
スターリニズムについて語る時、ただ「スターリニズムとはこうである」と規定するだけで「なぜ拡大したのか」を語らなければ、その本質が見えてこないのではないでしょうか。たとえば菌類などいろいろな生物にはそれぞれが発生し増殖していくための環境条件があるように、スターリニズムやトロツキズムにも、増殖のための環境条件があります。スターリニズムが発生したのはロシア革命が外国干渉軍や内戦や飢饉などによって、革命前よりも経済的に疲弊し、餓死者さえ産むようになった現実の中でロシア人民の革命的情熱が後退し、意識が防衛的になったからであるとトロツキストは説明します。「一国主義」はその点でまことにスターリニストには都合がいい「戦略」です。ロシア革命が孤立し、ヨーロッパの他の諸国での革命闘争が頓挫した現実の中で、外の世界にかかずらわる事なく、国内のことだけ考えればよいからです。つまり、スターリニズムとは人々の後退的な萎縮した意識に依拠した「共産主義の中の反動的な傾向」であるという事です。だから、一国主義的孤立のなかで、平和共存体制のなかで、それは一定の「存在理由」を得てきました。また革命的闘争をある程度は支援しながらも、それが勝利して人民の意識が積極的・革命的になることを危険視する。これがスターリニズムの「本質」だと思うのです。したがってトロツキストがスターリン主義打倒のために一番効果があると考えてきたのは、革命的情勢を作り出すこと、人々の積極的で革命的な意識を作り出すことでした。意識を解放させること!これがスターリニズムを相対的に後退させる条件であると考えているのです。
●内ゲバとスターリニズム
今見てきたように、スターリニズムとは「共産主義の中の一傾向」です。だから共産主義者でなければ「スターリニスト」と呼ばれる資格はありません。したがって私は「共産主義者」またはそれに近い人々の内ゲバのみを「スターリニズム」と言っているのです。「内ゲバがスターリニズムだというなら宗教や民族や政府や軍隊での内ゲバも、世の中の内ゲバはみんなスターリニズムなのか?」という黒目さんの指摘はかなり拡大したものといえます。それはちょうど「黒目さんが男だというなら世の中の男はみんな黒目さんなのか?」という質問に等しい拡大解釈です。あとで述べますが、拡大解釈は議論をあいまいにするものとなると思います。
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RE;個別的に具体的に詳細に見る 投稿者:鬼薔薇 投稿日: 2月18日(月)08時41分06秒
>一同窓生さま すばやいレス、ありがとうございました。で、わたしも眠い目をこすってすばやく、いえ、あわただしく(笑)。
個別経験の彫り返しの意義は、わたし少しも否定いたしません。それどころか、ここでのご論議には、「青葉城」にせよ「三里塚」にせよ、たいへん触発されております。それらに触れることなしには、小西さんからの宿題にレポートを出すつもりになどなれなかったことはたしかでございます。それが「30年前と同じ」では、小西先生のお点もきっと「不可」でしょうね(苦笑)。
でも、と少し逆らってみたりするのですけど、「一般論、抽象論レベルではすでに60〜70年代に出尽くしたという事情」は、本当でございましょうか? たとえばご指摘にもありますように、「初歩的な多党制=複数政党制だってほとんど議論されてないわけです」よね。それどころか、周辺にころがっている「民主主義」だって、あれほど濫用された「プロレタリア/プロレタリアート」さえ、実のところ何をもってそう語っていたのか定かではないとわたし思うのです。いえ、ここのご論議で肝心の「スターリン主義」がそもそもそうでございましょう?
> そうした新しい個別・具体・詳細から次に見えてくるものは何かと、一般・抽象・大枠
>(大雑把じゃ困る)の方向に向かうと少しは前向きの議論ができるのではないでしょうか、
おっしゃるところ大賛成でございます。わたしには不得手なところでもございますし、その意味でも、ご展開に期待させていただきたく思っております。
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出版社が抜けていました 投稿者:黒パン 投稿日: 2月18日(月)08時17分24秒
大月書店です。
数年前から旧ソ連の秘密資料の一部が閲覧できるようになり、これからも
様々な領域での研究と「事実」の解明がすすむようです。
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ソ連極秘資料集・続 投稿者:黒パン 投稿日: 2月18日(月)07時51分08秒
《第2部》 テロ
■第7章 敵の顔--1936年
トロツキストについてのヴィシンスキイからスターリンへの書簡 1936年3月/中央委非公開書簡「トロツキスト=ジノーヴィエフ派反革命ブロックのテロ活動について」 1936年7月/政治局決定「反革命トロツキスト=ジノーヴィエフ派分子の処遇について」 1936年9月/エジョフ任命についてのカガノーヴィチからオルジョニキーゼへの手紙 1936年9月/ソコーリニコフの追放に賛成するピャタコーフからスターリンへの電報 1936年7月/他
■第8章 潮の変わり目
1936年12月の中央委総会でのエジョフ、ブハーリン、ルイコフ、モロトフ、カガノーヴィチらの発言/1936年12月の中央委総会でのサルキーソフとブハーリンの応酬/1936年12月の中央委総会でのスターリンの発言抄録/他
■第9章 暗雲せまる
同志シェボルダーエフの解任にかんするアゾフ・黒海地方委の決議 1937年1月/党アゾフ・黒海地方委決定「党除名者の不服申し立ての審査手続きについて」 1937年2月/ポースティシェフのキエフからの解任にかんするスターリンの電報 1937年1月/他
■第10章 党規律とブハーリン失脚
ブハーリンの政治局あて声明文 1937年2月/1937年2〜3月の中央委総会でのブハーリンの発言/1937年2〜3月の中央委総会でのルイコフ、ヴォロシーロフ、アンドレーエフ、モロトフ、カリーニン、ヤゴダ、チュバーリ、ジューコフ、カガノーヴィチらの発言/1937年2〜3月の中央委総会でのブハーリンの2度目の発言/ブハーリンとルイコフの事件にかんする中央委員会小委員会の会議議事録 1937年2月/他
■第11章 1937年のあらし--党の自殺
「日本=ドイツ=トロツキストの手先による破壊・妨害・スパイ活動からの教訓」にかんする1937年2〜3月のVKP(b)中央委総会決議/政治局のヤゴダ逮捕決定 1937年3月〜4月/ルズタークとトゥハチェーフスキイの追放にかんする政治局決定 1937年5月/エジョフへのレーニン勲章授与にかんする政治局決定 1937年7月/農業裁判にかんするスターリンの書簡 1937年8月/GULAG囚人の抗議の手紙 1937年3月/他
■第12章 テロの終結--1938年
政治局決定「反ソ分子について」 1938年1月/党員追放にかんする赤軍の通達 1938年2月/エジョフのスターリンあて辞意表明書簡 1938年11月/NKVD特審部にかんするヴィシンスキイのスターリンあて書簡 1939年4月/NKVDの収容所にかんする政治局決定 1939年6月/ベリヤのモロトフあて書簡 1939年12月/他
■第13章 2人のボリシェヴィキ
ブハーリンのスターリンあて書簡 1937年12月10日/ソ連最高裁でのエジョフの最終陳述 1940年2月3日
□付録1 テロの犠牲者数
□付録2 主要人物略歴
索引
刊行年月日:2001/10/19
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「週刊読書人」1月18日の書評で刊行を知ったのですが 投稿者:黒パン 投稿日:2月18日(月)07時50分33秒
内田健二という大東文化大のソ連政治史の教員は本書を批判的に紹介していました。
孫引きですが、本書の要旨は
「大テロルに至る紆余曲折を考える際、基本計画や穏健派ブロックの存在を想定するのではなく、集団間の利害対立に起因したダイナミズムに注目すべき…」
内田は本書の著者はスターリンも他の要素と同程度の重要度でしかとらえないという点で本書を批判しています。
『ソ連極秘資料集 大粛清への道−スターリンとボリシェヴィキの自壊
1932-1939年 』
ISBN:4-272-53038-0 本体価格:\15,000-
判型:A5 ページ:720
アーチ・ゲッティ/オレグ・ナウモフ 編、川上 洸/萩原 直 訳編/Arch Getty,Oreg V. Naumov
原著名/The Road to Terror: Stalin and the Self-Destruction of the
Bolsheviks, 1932-1939初公開の極秘資料で明らかとなる大粛清の内幕
ソ連共産党は,なぜかくも多くの犠牲者をその隊列から生み出さざるをえなかったのか。鍛え上げられた,志操堅固な革命家の多くが,なぜみずからを「敵のスパイ」だと証言して,スターリンの前に首を差し出したのか。20世紀最大の謎を解く衝撃の資料集。ソ連とアメリカの最高スタッフによる厳密な校訂を経た学術的価値の高い資料集シリーズ「共産主義の記録」(Annals
of Communism)の1冊。テロによる犠牲者の数についての科学的な検討を加えた論文も収録。
【目次】
《第1部》 隊列をかためて
■第1章 新情勢――1930〜32年
党中央委・中央統制委合同総会でのブハーリンの発言 1930年12月/他
■第2章 1932年の党規律
1933年1月7〜12日の中央委総会でのスミルノーフ、ルズターク、ブハーリン、ヴォロシーロフらの発言/他
■第3章 弾圧と法的根拠
図書追放にかんする中央委員会通達 1933年6月/「党の粛清について」 1933年4月/他
■第4章 緊張激化の1935年
キーロフ暗殺にかんする中央委員会の秘密書簡 1935年1月/政治局議事録 NKVD設置令の検討をエジョフに委任 1935年3月/1935年6月6日の中央委総会でのエジョフ、エヌキーゼ、ヤゴダ、カガノーヴィチの発言/図書館から撤去さるべきトロツキイ=ジノーヴィエフ一派関連文献 1935年6月/他
■第5章 党員のふるいわけ
トロツキストにかんするイヴァーノヴォNKVDの報告 1935年12月/スタハーノフ運動反対のリーフレットにかんするNKVDの調査報告 1935年11月/他
■第6章 わかれ道
ソ連司法人民委員部の設置 1936年7月/1936年6月3日のVKP(b)中央委総会の諸文書/他
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個別的に具体的に詳細に見る 投稿者:一同窓生 投稿日: 2月18日(月)07時09分30秒
ということが大事という点ですが、補足します。菊さんもたしかそういう主旨のこと言ってましたね。昔の新左翼はその意味では対極でした。新左翼ではないと称した第四インターもその点では同じでしたね。個別・具体・詳細の対局は一般的で抽象的で大雑把ということになりますかね。要は何を言いたいのかよくわからない(代表は「解放6号論文」?失礼!)。雰囲気と気分だけはわかるけど、といったところでしょうか。
個別・具体・詳細の好例はたとえば青葉城会戦。赤の側と青の側から個別・具体が詳細に語られると、どの本にも書いていない話なので新事実が出てきて新たに考えることが出てきます。小西さんや白井さんの中核派体験、生田さんのブント体験なども封印されていた話が出てきてるわけで刺激が強いですね。その結果、考える。菊さんの四トロ体験からも、他の方にとっては、「えーそうだったの」、というところもあろうと思います。日本支部と統一書記局との温度差だとか三里塚に向かう過程の組織内温度差だとか、表にはなかなか出てこない話で、そこから新たな認識が生まれるかもしれません。
そうした新しい個別・具体・詳細から次に見えてくるものは何かと、一般・抽象・大枠(大雑把じゃ困る)の方向に向かうと少しは前向きの議論ができるのではないでしょうか、というのが私の言いたいところです。一般論、抽象論レベルではすでに60〜70年代に出尽くしたという事情もあります。鬼薔薇さんが『「民主主義」それ自体がひとつの矛盾であるという理解を内蔵しているかどうかに尽きる』と言われても、思弁的で抽象的で説得力が弱い、30年前と同じだ、という感想を持たざるをえないわけです。
マルクス主義の古典をひっくり返しても、そのままで現代の諸課題に対する答えが出てくるとは思えません。たとえばソ連邦の崩壊、たとえばインターネット(1994年ごろ?)の出現、古典の時代には無い大きな画期があっての現在ですから、古典に何かの示唆をみつけ、それ以降人類が経験した諸事象=個別・具体・詳細と照らし合わせた考証というのが良いと思いますね。むづかしいけど、井戸端会議風にでもダベるというところにこの掲示板の意義があると思うわけです。
鬼薔薇さん提案のユーゴの議論ですが、というよりはその前に「プロレリア民主主義」の中身、実は原理論だけだったのか、内実の構想があったのか(考えたのか)、空文句だったのか、というところが先だと思います。初歩的な多党制=複数政党制だってほとんど議論されてないわけですし、そのほうがこの間の内ゲバ論議の流れにそっていると思いますね。
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民主主義のこと・番外:スターリン主義について(4) 投稿者:鬼薔薇 投稿
日: 2月18日(月)06時43分14秒
スターリン主義が特異な革命思想として普遍性をもったと申しました。旧ソ連崩壊後もその根はなお生きております。「党組織」もまた、この普遍的イデオロギーに根拠をもっていたのであり、これに対して「党内民主主義」を対置するだけでは革命的批判たりえぬと存じます。「トロツキズム」はこの点、やはり「反対派」思想にとどまったのではないでしょうか。
「トロツキズム」は本来「分派」を容認する、だから「民主的」とのご説明があり、その論拠に『ウィーン・プラウダ』期のトロツキーのボルシェビキ批判や、後の第4インタナショナルの組織方針が示されました。けれどもそれらで言われる「分派の容認」は、原理的に検討されたものというより、それぞれの時期の組織の実情、前者で言えばロシア社会民主労働党を、後者で言えば「第4インタナショナル」という国際組織を、いくつもに割れていた各派を統合〜統一しようとしたときの現実選択として採用された方針だったのではございませんか。日本で言えば、六全協後の共産党再統一や60年代半ばの「ブント再建」なども、これに類する組織再編であったと考えられます。
わたし、問題を原理的に考え詰めるほどアタマ良くございませんし(笑)、それに組織など所詮は手段、革命党は革命の道具にすぎないと、ごくプラグマティックに考えるタチですので、ある条件の制約下で採られた選択というものを軽視いたしません。ただ、その前提条件が大事だと思うのでございます。その選択がもっていた現実性を捨象してあたかも普遍的な「原理」のように語り、スターリン主義組織の「非民主性」に対して「民主的」と主張してみても、党派的正当性の主張にはなっても今の議論のベースとはなりにくいように思うのですね。
スターリン主義組織内部の「非民主性」というのは、その統制的「社会主義」像に規定されたものとわたし考えます。国家統制的社会像は、政府の絶対的正当性を属性といたします。一国家には一政府しかございませんから、それが絶対化されれば、その政府を担う「党」もまた「唯一」のもので十分、というか「唯一」でなければならないとする帰結に至るのは論理的にごく自然でございましょう。スターリン主義はその理論的根拠として、マルクス主義の伝統を引いて「労働者階級」の唯一性を置きました。その権力は「労働者階級」の構成する権力であり、他の諸階級に優越してそれらに「独裁」を行使するものと位置付けられました。これに反対するものは、論理必然的に「労働者階級の敵」であり、それが構成する革命権力に敵対するのですから「反革命」と規定されるのも論理必然的でございましょう。
スターリン体制の重要な特徴に「階級闘争激化論」というものがございました。労働者階級の権力が強化されればされるほど、それに敵対する階級の抵抗も強まり、それとの「階級闘争」が激化するというこの特異な“理論”こそ、「国家」を「死滅」とは逆方向へ永久化するものであったと存じます。ある意味それは「永久革命」論だったとも申せましょう。毛沢東権力が「文化大革命」で採用したのもまさしくこの論理、その意味で「毛沢東思想」なるものも中国的スターリン主義だったことにまちがいはございません。この「文革」も「プロレタリア」という形容詞を冠しておりましたように、「プロレタリア(労働者)階級」という特異な概念が「権力」の主体として観念されていたことに目を止めておきたく思います。
「階級」というのは「社会階級」と言われるとおり、本来は「社会的」な存在概念でございます。それに対して「権力」というのは政治的概念ですね。「(プロレタリア)階級」を政治的概念に純化してみせたところが、スターリン主義の基本的な特徴だったのではないでしょうか。そうだとすれば、スターリン主義に対する革命的批判は、この「プロレタリア階級」概念の再検討を避けられぬ課題とするはずでございます。「プロレタリア民主主義」もまた、この検討のなかではじめて定立できるテーマとわたし考えます。
ここで、「政治」と「社会」との二重性の視点を導入することが必要と存じます。実はこれ、マルクスがヘーゲルから受け取り豊富化した基本視点でございました。レーニンはそれを彼なりに理解していたと存じます。今も生き残るスターリン主義の根を掘り崩す鍵をここに見定めて考えを進めてみてはと思うのでございます。
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追記 投稿者:臨夏 投稿日: 2月18日(月)04時10分57秒
スターリン主義も、その解釈として、
歴史的経験的な概念と、
理論的思弁的な概念とを、
わけて話すべき、とまとめておきます。
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スターリニズム雑感 投稿者:臨夏 投稿日: 2月18日(月)04時07分32秒
横から失礼します。
スターリン主義は、始めはスターリン個人の人格と密接にかかわる、
または一国社会主義路線などを直接指す概念やったわけですが、
当座の歴史事情も過ぎ去ったことですし、そこから抽出された、
もっと普遍的な、幅広い概念、としてとらえることも、また可能であると思います。
かならずしも、系譜論とかにかか煩うのでなく。
しかし、混乱の原因は、ロシア革命後の社会科学や政治が、
口では「反スタ」 。
>なぜ、2chでの話をここ ニまとめております。
論拠もわからず、あいまいですみません。
90年代の『 ェ数多存在するこの世界に於いて戦争はなくなりません。
「新左翼」は最早歴史の瓦礫 フマニにおける戦術 Trotsky/29/syohyou.html
陳独秀に対す 驍ウによれば、コムスンは「介護」の美名にかくれて相当ひど
い事をやっているようですね。
社会保険行政が破綻の危機に瀕 +ヨ俘mJjァソ14t{+ヲチ3F棄キ~^ラ_#w%ョヒv<ニ;qhP