四トロ同窓会二次会 2000年7月13日〜15日
左翼・右翼・まじめな議論・主張・あそび・ぐち・何でも!投稿自由
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ひょっとしたらご連絡しておられるかも知れませんが 投稿者:TAMO2 投稿日:07月15日(土)23時08分47秒
トロスキーさん、お久しぶりです。藤井氏への手厳しい批判は良いと思うの
ですが、やはり御本人におっしゃるのがベストかと。
藤井一行さんのアドレスです。(公開情報です。)
ikkoh@ba2.so-net.ne.jp
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児童ポルノ法と刑法上の猥褻罪の違い 投稿者:ミルク@YukiSirusiNyuuGyou 投稿日:07月15日(土)22時02分05秒
児童ポルノ法と刑法上の猥褻罪の違い
刑法上の猥褻概念は、
「徒に性欲を興奮又は刺激せしめ、且つ普通人の正常な性的羞恥心を害し、
善良な性的道義観念に反するもの」とされている。
表現の自由の優位が認められるので、陰毛が解禁されるなど、
最近刑法上の猥褻罪での取り締まりは難しくなっています。
これに対し、児童ポルノ法の場合は、個人としての児童を保護するものであるから、
児童ポルノとは、
1児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態、
2他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態、
3衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した写真、
ビデオテープその他の物と定義されている
(なお23については、「性欲を興奮させ又は刺激するもの」という限定が付き)。
この「性欲を興奮させ又は刺激するもの」の解釈が問題となろう。
少年HというTVの中で小学校にあがる前らしい男児が
褌姿で海岸を遊んでる場面や保育園児がパンツのみで河原をあるいている写真が載っている
新聞記事など、ふつう猥褻と考えられない物でも、
一部のマニアが涎を流すような物だという理由でこれらに含まれるかもしれません。
ベトナム戦争で空襲にあい、裸で逃げ回る女子の映像が放送されたこともありますが、今後難しくなるでしょう。
つまり児童ポルノ法は刑法上の猥褻罪より表現の自由を規制しやすくなっている。
http://union-jp.net/home/ysngmilk.html
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さざなみ、みてきました(^^) 投稿者:なおちゃん 投稿日:07月15日(土)16時49分56秒
ジェルジモルダさん、
内側に身を置いた人間が知るデマ宣伝の卑劣さ、いきどおり、伝わってきました。
とくに「さざなみを訪れるひとにも、こうした策動に荷担した人がいるのではないか」
というくだりには よい意味での潔癖さを感じました。
そして 左派の分裂と対立が 基本的には「利敵行為」でしかなく
民青の大学における退潮は 何かといえば問題点を外にもとめる 独善的な姿勢が
なによりの原因だということも あらためて認識しました。
職場には 新左翼各党派のOBや関係者が 多くいらっしゃるとのこと
交流のなかで よい相互作用が生まれますよう おいのりしています。
(なおちゃんのいたトコも「自治会を民青に渡すな」のビラが はってありましたけどね(^^;)
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全然話が飛びますが・・・ 投稿者:まっぺん 投稿日:07月14日(金)20時12分11秒
ジェルジモルダさんの「さざなみ通信」への7月4日付投稿が
「党員用」と「一般用」の両方にダブル掲載されてますね。
投稿内容ですが、なかなか皮肉がきいてていいですなー。
共産党には「謀略ビラ」=「ひとの振りみて我が振りなおせ」と言ってや
りたいもんです。
共産党が新左翼系に対してデマ・謀略をつかって対抗したのを
むかし私も経験してます。
三鷹で我が派候補が選挙に立った時、うしろからずっとついてきながら
「あれは過激派です。三里塚で暴れている暴力集団です!」と
宣伝しまくっていた共産党。
かえってこれが反感をかったのでしょうか、
我が派はかなり高い得票で当選しました。
http://www.linkclub.or.jp/~sazan-tu/
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岩波文庫の「裏切られた革命」は? 投稿者:アラブ復興社会党 投稿日:07月14日(金)19時55分39秒
藤井一行氏の訳したトロツキー本では発行部数が一番多く目にとまりやすいのはこの本では?
不幸にして、ロシア語はおろか日本語しかわからないので仮に藤井氏が
「底本にした第4インター版」の原本があっても私にはどうしようもないが
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誤訳の危険性 投稿者:まっぺん 投稿日:07月14日(金)19時30分10秒
単に字句のみならず、概念を理解しないままでそんな誤訳だらけの本を出版するのは有害ですねー。
かつてスターリンはトロツキーやレーニンを自分の政治路線にあわせて意図的に
曲解させ、「トロツキズム」を反革命路線として描き出してきましたが
「正確に理解していないのに好意的である」人というのは、別な意味で“危険”です。
(他人事じゃないな〜。そりゃ、まっぺんのことだよ^^;;)
シェークスピアを知らないひとが「あります、ありません。あれはなんですか?」
と翻訳して失笑を買うくらいならまだいいですが
いいかげんな医学知識しかない人が翻訳した手術のマニュアルによって手術なんかしたら人命にかかわる重大事です。
トロツキズムが正確に伝わらず、間違った概念がひろまってしまったら、
トロツキズムの立場からこの社会の病を治す正しい処方箋をかける人がいなくなる。
社会をただしく治癒させるには正確な知識がぜひとも必要です。
そういう本の危険性は、もっと強くひろく宣伝するべきですね〜。
革命の主体として最も意識しているはずの四トロ系の人々はどう思ってんだろうか。
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翻訳のべんきょなんて そもそもしたことないでしょーけど>藤井氏 投稿者:なおちゃん 投稿日:07月14日(金)17時05分07秒
トロスキーさん、おひさしぶりです、なおちゃんです。
藤井訳、購入しようとおもっていたので たいへん興味深く読んでいます。
そーですか、藤井一行は トロツキーの術語だけじゃなく、ロシア史の
基礎的な用語も 把握してないということに なるわけですね。
訳の日本語としてのまずさも 批判しておられますが おおむね賛成です。
とくに なおちゃんがいまでもわからない 藤井訳の文章といえば
「ジャコバン主義とは、ブルジョワ社会が自己解放で緊張が高くなった時代における、
革命エネルギーの最高度の緊張モメントである」(ジャコバン主義者と社会民主主義)です。
イメージ的には なんとなくうかんでくるものが ありますが
少なくとも これは日本語じゃないとおもいます。
あ、それと長音表記ですが、英米圏のひとって「レニン」って発音していた気がっ!
ラテン文字でつづった そのまんまをよんでるのでしょうが
実際のトコは どうなのでしょう?
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「踏み越える」と「飛び越える」 投稿者:トロスキー 投稿日:07月14日(金)15時00分41秒
さらに、藤井氏は、トロツキーの基本思想をまったく理解していないことも
わかりました。トロツキーが「後進国はいくつかの段階を飛び越える」という趣旨のことを
書いている文章があるのですが、藤井氏は、何と、この「飛び越える」を「踏み越える」
と訳しています(60頁)。「踏み越える」だと、その段階を経ていることを意味してしまう!
彼の誤りの原因は、原語の「ペレシャグヌーチ」の意味を取り違えたことにあります。
この単語は「またいで越す」というのが原義の単語です。つまり、やっぱり、段階を
経ずに越えているわけです。英訳ではそこを「skip over」と訳しており、やはり
「飛び越す」です。山西訳も「飛び越える」です。しかし、「「ペレシャグヌーチ」
には、第2の派生的意味としてたしかに「踏み越える」というのも辞書に載っています。
しかし、文脈を見れば明らかなように、ここでトロツキーは、後進国が、
いくつかの段階を飛び越えることを余儀なくされる話を一貫してやっているわけです
から、「踏み越える」のはずがないのです。本当に、藤井氏がトロツキーの
基本思想を何も理解していないということが、これでよくわかります。
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「農奴解放」を知らない藤井一行氏 投稿者:トロスキー 投稿日:07月14日(金)14時52分14秒
あれからさらに新訳『ロシア革命史』を点検していると、
1861年にロシアの貴族官僚が「農奴解放をおこなった」という文章を
何と「農民改革をおこなった」と訳しているのを見て驚きました(59頁)。
ロシアの専門家である藤井氏は、1861年の農奴解放を知らないのです。
原文はもちろん、「農奴解放」を意味するタームであり、どの辞書を見ても
歴史用語としてきちんと載っています。彼はおそらく、このタームが
「農奴解放」を意味する歴史用語であることをまったく知らず、辞書を調べる
こともなく、訳してしまったのでしょう。たしかに機械的に訳せば、
「農民改革」と訳せる原語であるのはたしかだからです。それにしても、
「農奴解放」というタームも知らず、『ロシア革命史』を訳すとは……。
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左翼は元気だが? 投稿者:アラブ復興社会党 投稿日:07月13日(木)22時56分17秒
まあ、日本の場合社会党が自民党に輸血したあげく失血死しかかっています。 これが大きいのでは。(ヨーロッパの社民勢力も右傾化が激しいが、保守の立ち直りのために自らを捧げて瀕死になった例は恐らくない。) ただ、一方の課題としてフランス共産党(イタリア共産主義再建党は反対したが左翼民主党は賛成)もユーゴ空爆の片棒を担いでいます。
帝国主義的利益を擁護するドメスチック左翼である点はある意味では日本共産党以上では? まあ、左翼間のセクト主義が少なくお互いを尊重しあっている点を見習うべきなのはまっぺんさんのおっしゃるとおりです。
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フランス支部大会報告(かけはしより) 投稿者:まっぺん 投稿日:07月13日(木)22時12分20秒
本日の「かけはし」に載っていました。
大会に代表を送った主な政党と団体
緑の党、共産党、社会党、「労働者の闘争派」、オルターナティブ派、リベラル・オー
ルターナティブ、未来、市民的オールターナティブのためのオールターナティブ市民ネッ
トワーク、平和運動、人権同盟、住宅権利協会、女性の権利のためのコレクティフ、サン
パピエ全国調整委員会、在仏モロッコ人協会、イタリア共産主義再建党、デンマーク、ポ
ルトガル、ドイツ、スペイン、ベルギーなどの第四インターナショナルのヨーロッパ各国
支部、統一書記局など。
日本とフランス、何でこんなに落差があるんだろ。フランスは全左翼が元気なのになー。
そして左翼同士の連携がずっとすすんでいるようです。
日本は遅れてる! 共産党まであんなに右にむいちゃって・・・・・(ためいき)
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中核派ゆるせん! 投稿者:まっぺん 投稿日:07月13日(木)21時16分06秒
まっぺんが“召還”して間もなくでした。一連の内ゲバがはじまったのは。
親しい先輩の一人が中核派に両足をめった打ちされて病院にかつぎ込まれ
お見舞いに行ったのを思い出します。皮膚がぼろぼろで骨もかなり砕かれ
「ことによると一生くるまいすになるかも知れない」と言っていた。
幸いにもかれは回復し、今ではちゃんと自分の足で歩いています。
「はんすたとははんぶんすたとおぼえたり」
・・・・・・・・・・・・・・しりとり用にとっておいた一句です。
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右からひだりさんいらしゃい(^o^) 投稿者:まっぺん 投稿日:07月13日(木)21時06分52秒
リンクありがとうございます。「地底人解放区」、実はリンクしようかどうしようか
考えてたんですが、うちもリンクさせてもらいます。
「よくわからないけど、なんか妖しい」ところがいいです。(^^)
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トロスキーさん、オヒサです(^o^)/ 投稿者:まっぺん 投稿日:07月13日(木)19時52分28秒
さすがにトロスキーさん、面目躍如たるものがあります。
いきなしの大量書き込みにびっくりです。
「ロシア語の表記」については、まっぺんも今年はじめ頃に読んでいた
稲子恒夫著「ロシア革命」(教育社歴史新書)で同種の表現にでっくわして
違和感をいだいていたところでした。
この本では以下のような表記が見られます。
●クロンシュタート●オクチャブリースト●メニシェヴィキー●カデート
●ニコラーイ二世●アレクサーンドル三世●カザーク(コサック)
●チヘイーゼ●ツェレテーリ●マールトフ●チェルノーフ
●ケーレンスキー●トローツキー●ミリュコーフ●グチコーフ…等々。
ロシア語はアクセントがある所はのばすのが正しいと説明がありました。
しかし「メニシェヴィキー」はねぇ〜。違和感がすごくあります。
著者によると「トローツキー」は「これによってトロッキーと誤読、誤記される
ことは防げるだろう。」(25ページ)とあり、たしかに、「とろっきー」と
小さい「つ」で表現されるのは、ロコツに「反トロツキズム感情」を
感じさせるものがあり、もうそれだけで非常に不快感を抱いてしまいますが
だからといって「トローツキー」ってのも、何だかヘンですね〜。
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藤井訳『ロシア革命史』への翻訳上の疑問(8) 投稿者:トロスキー 投稿日:07月13日(木)15時53分03秒
(3)続き
その他にも冒頭の「ロシア語版序文」だけで、改良の余地のある訳文が
多々あります。たとえば、序文最後の次の一句。
「10月革命をあつかう『歴史』の第2巻は、今年の秋に世に送りたいと思う」
『歴史』ではだめです。これは『ロシア革命史』を指しているのだから、
ずばり『ロシア革命史』と訳さないと。原文は、大文字から始まる
「歴史」という単語ですが、しかし、ロシア語や英語では、
「ロシア革命の歴史」という題名の本を、「歴史」などと訳すことは可能でも
日本語では、『ロシア革命史』と表記されているわけだから、『歴史』
と略称することはできません。これも、原文忠実主義の誤った表れです。
この翻訳は全編にわたって、この種の「誤った原文忠実主義」(実際には
忠実でもなんでもなく、日本語の仕組みがわかっていないだけ)が散見されます。
たとえば、「序文」に「革命の最も疑いない特徴」とあります。
これ日本語として少し変じゃないですか? 山西訳では「革命の最も明白な特徴」
になっており、断然、こっちの方が日本語らしい。原文は「議論の余地のない」
という単語が使われていますが、これは日本語で「明白な」と訳しても全然
さしつかえない単語です。ここでも、ナンセンスな原文忠実主義(日本語らしさを無視した
それ)が跋扈しています。
他にもいろいろ指摘したい訳文は、たくさんあり、
だいたい1ページあたり、数ヵ所ずつぐらいありますが、
それをいちいち指摘していたら、この掲示版がそれだけで埋まってしまうので
ここらへんで終わります。
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藤井訳『ロシア革命史』への翻訳上の疑問(7) 投稿者:トロスキー 投稿日:07月13日(木)15時29分49秒
(3)続き
さて、さっき引用した文章ですが、全体として非常に意味が通じにくい。
原文を読めば、藤井氏が、実に忠実に原文をそのまま
日本語に置き換えたことがわかるのですが、本人がここの文章の
意味をよく理解していないので、ニュアンスがよく伝わるような形で訳されていないのです。
細かい話はぬきにして、私の試訳を以下に提示します。
「以上のことからして、民主主義のイデオローグたちがさっさと、
2月の経験を歴史的かつ理論的に総括し、その破綻の原因をつきとめ、
その『約束』がそもそもなんであり、それを実現する道がどんなものかを
明らかにしなければならなかった、と考えたくもなる」
さらに、そのしばらく後に次のような一文があります。
「メニシェヴィキと社会革命党……のみじめな役割は、幹部たちの個人的な弱さ
を反映していただけでなく、俗流民主主義の歴史的な堕落と民主主義革命としての
2月革命の破滅の運命をも反映していたからである」
問題は最後の方「民主主義革命としての2月革命の破滅の運命」という訳語にあります。
トロツキーの永続革命論の立場を考慮し、かつ「として」と訳されいてる「как」
の前にコンマがあることを考慮するなら、ここは、以下のように訳すべきです。
「メンシェヴィキと社会革命党……のみじめな役割は、指導者たちの個人的な弱さ
を反映していただけでなく、俗流民主主義の歴史的な退廃と、2月革命が民主主義革命
としては破滅する運命にあったことをも反映していたからである」
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藤井訳『ロシア革命史』への翻訳上の疑問(6) 投稿者:トロスキー 投稿日:07月13日(木)15時05分06秒
(3)その他一般的な誤訳・不適訳
その他、専門用語とは限らない、一般的な誤訳ないし不適訳も目立ちます。
さきほど引用した冒頭の文章をもう一度見てみましょう。
「2月革命は本来の意味で民主主義的な革命と見なされる。政治的にはそれは社会主義者
=革命家とメニシェヴィキという2つの民主主義的政党の指導のもとですすめられた」。
冒頭の「2月革命は本来の意味で民主主義的な革命と見なされる」という一文、
少し座りがよくないような気がしませんか? 「見なされる」となっているけど、
誰によって「見なされるのか」? トロツキー? それとも、その革命によって
指導者となったメンシェヴィキとエスエル? のちのちの文章を読んでいけばわかるように
トロツキー自身は、2月革命は、民主主義革命としては完成することができず、
したがって10月革命につながったという認識、すなわち「永続革命」の見地を
とっています。だから、「2月革命は本来の意味で民主主義的な革命と見なされる」
という訳では、そこのところが伝わらない。私なら次のように訳します。
「2月革命は、本来の意味での民主主義革命とみなされている」。
一般にそう見なされているが、私の判断はまだここでは書かれていないよ、という
ニュアンスが、このちょっとした改善で伝わってきます。しかし、
この点はそれほど重要ではない。続く文章を見てましょう。
「2月革命の『遺訓』に立ちかえることが、いまでもいわゆる民主主義者の公式の
教義となっている」
「遺訓」と訳されている単語は、実は、新訳聖書、旧約聖書でいうところの、
「約束」という意味の単語です。ここでは、「遺訓」というよりも、古い意味の方の
「約束」と訳すべきではないでしょうか? つまり、「2月革命の約束」とは、
君主制を廃止して、ブルジョア的な民主主義国家を建設するという「約束」だった
わけですが、これは後に破綻するわけです。続く文章もちょっとおかしい。
「そのすべては、民主主義のイデオローグが2月の実験にたいして歴史的かつ理論的な
総括をおこない、その破綻の原因をつきとめ、その『遺訓』がそもそもなんであり、
その遺訓を実現する道がどんなものかを明らかにすることを急がなければならなかった
と考える根拠となっているかのようである」
まるで意味不明の文章です。「そのすべて」と言われても、「すべて」と言うほど
それ以前の文章に何か書かれてあったわけではありません。それ以前の文章に書いてあったのは
せいぜい、2月革命は、本来の民主主義革命と見なされている、その政治的指導者は
エスエルとメンシェヴィキだった。彼らは今でも「2月革命の約束」に立ち返ることを
公式の教義にしている、ということだけです。ここのロシア語原文は
「все это」であり、「все」が「all」の意味、「это」が「this」
の意味ですから、「そのすべては」と訳したくなるのも無理はありませんが、
しかしそれはロシア語の用法に対する無知の表れです。ロシア語の
「все это」は、実は、「以上のことは」と訳した方がいい場合が
圧倒的に多いのです。問題は、さらに続きます。(続く)
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藤井訳『ロシア革命史』への翻訳上の疑問(5) 投稿者:トロスキー 投稿日:07月13日(木)14時48分34秒
(2)の続き。
専門用語のミスに関してはもうひとつあります。それは、ロシア語の「ペレヴォロート」
という単語を「変革」と訳していることです。しかし、この単語は、もとは外来語である
「レヴァリューチヤ」に相当するロシア語であり、ちょうど、日本語で
「レボルーション」を「革命」と表記するようなものなのです。
ですから、この単語は基本的に「革命」と訳すべき単語です。
とりわけ、その単語に、「10月」を意味する形容詞がきているときは、
これは絶対に「10月革命」と訳すべき単語なのです。ところが、
藤井氏は、この単語を「レヴァリューチヤ」と訳し分けなければならないと
考え、「変革」という単語を一貫して当てはめています。ですから、
「10月革命」と訳すべきところが「10月の変革」というへんてこりんな
訳になっています。このようなミスは、ロシア語の専門家にありがちなものであり、
藤井氏もごたぶんにもれないのですが、ロシア語の専門家だという自負がある人は
自分のミスをけっして認めないので、いくら言っても聞き入れません。
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藤井訳『ロシア革命史』への翻訳上の疑問(4) 投稿者:トロスキー 投稿日:07月13日(木)14時15分03秒
さっきの「社会革命党」の話に少し追加しておきます。
ロシア語の原文は「社会主義革命党」なのですが、なぜそれを
「社会革命党」と訳していいのか、ということを書くのを忘れていました。
いくつか理由があります。ひとつは、トロツキー自身、
社会革命党(エスエル)のことを表記するのに、「社会革命党」
としたり、「社会主義革命党」としたり、していることです。
ふたつめに、日本語の訳として、政党名に関しては「主義」を
抜かしてもいいからです。たとえば、「共産党」は、正確には
「共産主義党」ですよね。でも、「共産党」で問題はないとみなされています。
「民主党」は、英語で言えば「democratic party」だから、「民主主義党」
ですが、「民主党」でもいい。また、かつてあった「社会党」は、
英語表記だと「socilaist party」だが、「社会党」と表記してもかまわない。
ですから、原文が「社会主義革命党」になっていても「社会革命党」で
いいのです。よって、あそこの一文は「社会革命党」と訳すことができるし、
訳さなければならないのです。
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藤井訳『ロシア革命史』への翻訳上の疑問(3) 投稿者:トロスキー 投稿日:07月13日(木)14時07分55秒
(2)の続き。
重要な専門用語のミスは、トロツキーが定式化した有名な法則である
「複合発展法則」にも見られます。これは山西さんの訳ですが、これが
正しい訳です。ところが、藤井氏はこの正確な訳語を「結合発展の法則」と
訳しています。本人はその方がロシア語の原義に近いと思っているようですが、
それは、日本語の知識がないだけのことです。いくつかの要素が結合したという
ことを意味する日本語こそ「複合的」なのです。たとえば、
「複合汚染」「複合不況」「複合的過程」「複合的原因」などなど。
いずれも、いくつかの要素が結合した状態を指しています。
英語で表現すれば、ここはcombinedです。これを「複合的」と
訳すのです。藤井氏は、せっかく山西氏が正しい訳語を示しているのに
わざわざそれを誤った訳語に「改正」してしまいました。実に残念です。
(続く)
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藤井訳『ロシア革命史』への翻訳上の疑問(2) 投稿者:トロスキー 投稿日:07月13日(木)13時57分14秒
(2)次に、重要な専門用語に対する無知です。
今回の藤井訳はいくつかの点で改善されていますが、逆に、山西訳のほうが
正しいのに、藤井氏の勝手な思いこみで誤った訳語に「改正」されている場合があります。
たとえば、いきなり「ロシア語版序文」冒頭に次のような一句が出てきます。
「2月革命は本来の意味で民主主義的な革命と見なされる。政治的にはそれは社会主義者
=革命家とメニシェヴィキという2つの民主主義的政党の指導のもとですすめられた」。
いくつも変なところがありますが、一番変なのは、「社会革命党」と訳すべきところを
「社会主義者=革命家」などと訳していることです。藤井氏は、この「社会主義者=革命家」
のあとに訳注をつけて「社会革命党のことだ」とことわっていますが、これは
訳として始めから「社会革命党」と訳すべきものです。藤井氏はどうやら、
ロシア語表記の「-」という記号の意味を理解しておらず、また、
「革命党員」と訳すべき単語を「革命家」と訳す誤りを犯しています。
ロシア語表記の「−」は、けっして日本語の「=」と同じではありません。
日本語で「=」とすれば、これはたいていの場合、同格を意味します。
たとえば、「革マル=ファシスト」と表記すれば、革マルはファシストだという
ことを表現します。しかし、ロシア語の「−」にそんな意味などなく、
ただ、単語と単語を結びつける役割を果たすだけです。たとえば、
「社会革命党」と日本語で表記すれば、「社会」と「革命党」との間に
何もいれなくても、この両者は一体で一つの単語「社会革命党」を構成している
というのは、明らかです。しかし、ロシア語にかぎらず、単語と単語の間に
必ず、半角のスペースを入れるのが習慣の言語、2つの単語で一体の意味を
現わさなければならない場合に、「−」を使うのです。この重要な使い方を
藤井氏は理解していない。
また、語尾にerやistをつけて「〜する人」という意味になるのは、英語でもロシア語でも
同じですが、この意味がよくわかっていない。たとえば、コミュニストと表記すれば
これは「共産主義者」と訳すべき場合もあれば、「共産党員」と訳すべき
場合もあります。これは完全に文脈に依存しています。同じように、「革命」という
単語に「er」をつけた単語は、「革命家」と訳すべき場合もあれば、「〜革命党員」
と訳すべき場合もあります。この場合は、「社会革命党員」の「革命党員」なのです。
ところが、「革命」に「er」をつけた単語はすべて「革命家」と訳すべきだと
勘違いしている藤井氏は、律儀に、ここでも「革命家」と訳し、しかも、
それでは意味が通じないと思って、わざわざ訳注をつけているのです。
訳注などつける必要はいささかもありません。最初から「社会革命党」でいいのです。
ちなみに、ロシア語においては、「社会革命党」も「社会革命党員」も
文脈しだいで訳し分け可能です。日本語では、人を現わす単語と党を現わす単語とは
厳密に使い分けますが、ロシア語をはじめとするヨーロッパ言語ではそうではありません。
だからたとえば、英語で、コミュニストはこうこうした、という文章があったら
それを、「共産主義者はこうこうした」と訳してもいいし、
「共産党員はこうこうした」と訳してもいいし、
「共産党はこうこうした」と訳してもいいのです。それは文脈しだいです。(続き)
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藤井訳『ロシア革命史』への翻訳上の疑問(1) 投稿者:トロスキー 投稿日:07月13日(木)13時40分12秒
みなさんお久しぶりです。
藤井一行氏訳の『ロシア革命史』第1巻が発行されました。
ロシア語原本からの翻訳であり、テキストクリティックも、解説を見るかぎりでは
かなり厳密にやっているようです。英訳にあったいくつかの重要な誤りが訂正され、
山西訳の誤りもかなり訂正されているようです。しかし、
第1巻をざーと見たかぎりでは、改善点のみならず、多くの改悪点が
目立ちます。この問題について、以下、第一回報告として書きこみます。
(1)まず、固有名詞の表記問題。
ロシア語専門家にありがちなのですが、一般化している固有名詞の表記を
完全に無視して、ロシア語名でアクセントのある部分にすべて、長音表記を
挿入しています。これがまず第1に読みずらさの原因になっています。
簡単に説明しておくと、ロシア語単語には、必ず1ヵ所、アクセントのある部分が
存在します。それを表記するのに「ー」という長音表記を用いるわけです。
たとえば、トロツキーは、正しくは、トローツキーです。もっというと、
アクセントのない部分の「o」は「オ」ではなく、「ア」と発音するので、
正確には、タローツキーになります。
しかし、多くのロシア語名は、英語などの他の言語を経由して入っているので、
その長音表記はあまり徹底していません。ロシア語の専門家はこれが
不正確に見えるらしく、やたらとアクセント部分に長音表記をいれて、
悦に入っています。その典型例が、この新版『ロシア革命史』に見られます。
たとえば、ケレンスキーではなく、ケーレンスキー。
プレオブラジェンスキーではなく、プレオブラジェーンスキー。
ロジャンコではなく、ロジャーンコてなぐあいです。これがとても読みにくいし、
読者をいらいらさせます。一般読者にとっては、どこにアクセントがあるかなど
どうでもいいこと。それを几帳面にすべて正確に長音記号を入れないと気が済まないのは
読者不在の自己満足以外のなにものでもありません。
それでいながら、トローツキーとは表記しない。一般化している固有名詞は
長音表記しなかった、なんて言い訳を書いていますが、ケーレンスキーのどこが
一般的な表記なのか?
同じ専門家的愚かさは、メニシェビキという表記にも表れています。
なるほど、ロシア語の厳密な表記に従うなら、メンシェヴィキではなく、
メニシェヴィキです。なぜなら、ロシア語のエヌの後に軟音記号のьが
入っているからです。しかし、この固有名詞のどこが一般化しているのか?
実にナンセンスな専門家的傲慢さです。(続く)
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ネットでの討論の発展を期待します 投稿者:芝山五十石 投稿日:07月13日(木)11時31分21秒
ジェルジモルダさん。コメントありがとうございます。
> 私は「ジョルジュモンダ」ではなく「ジェルジモルダ」です。
> 言いにくくて、読みにくいHNなら変更しようかなぁ…。
ごめんなさい。ごめんなさい。
> 芝山さんの文章は、私から小西さんに送らせていただいて、
> よろしいでしょうか。返事をいただければと思います。
もちろん結構ですよ。ネット上で討論が発展するといいですね。
その後、記憶を確かめるために朝倉さんのサイトで昔の青年行動隊
の文書ほかを読みました。
http://www.geocities.co.jp/WallStreet/4811/ikari.html
中核派の襲撃は反対同盟分裂が確定する1か月以上前に行われてる
のですね。当時襲撃の唐突さにビックリした記憶を思い起こしました。
準備期間を含めると、中核派が分裂やむなしと決断したのは以外と早
かったのかもと思います。
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蛇足 投稿者:千葉学班協 投稿日:07月13日(木)10時59分23秒
詳しい経緯は忘れましたがドイツ支部がアルバニア派と一緒になる −
と言う事は当時のGIMのメンバーから直接聞きました。
深く質問はしませんでしたが。あの国では左翼として生きるのははお隣のフランスと異なり
けっこう大変そうでした。
偶然知り合った元アルバニア派のドイツ人も昔の仲間からトロツキストと一緒になる
と聞かされた と言ってました。
しかし中心的メンバーがPDSに行ったのは他のトロツキスト組織が偶然のメールで
教えてすれましたが、国会議員とはね〜。旧東独の共産党の影響があるので統一後は
多少左翼も気分が楽になったはず。
旧東独在住の日本人によればPDSは影響を拡大してるとか。
>足を失った
彼がテロられる前に電話を受け一晩泊めました。組織が危機感を持たず鈍感であること
を強く訴えていました。内ゲバ党派が主流の大学出身の彼は内ゲバ党派の行動原理を
理解したうえで毎晩泊まる所を変える生活をしていたのだと思います。
共に戦った仲間を襲撃した党派を時間の経過たっても個人的には許せない。
>3.8分裂
当日の朝学生50人が先鋒隊に指名。渡された竹ざおは長すぎて変。
第1公園の入り口ではインターの本隊が到着すると中核10〜20人ほどが使いやすそうな竹ざお持って登場、実力阻止はなく軽い威嚇行動。集会の最中いつ中核が襲ってくるかといても立っても
居られなかった上、強い雨の中弁当も食べづらく、寒さと恐怖で震えたような。
でも、誰かが冷静に、”連帯する会”と”解放”が間に居るのに彼らを潰してまで襲ってくるか
って言った。ま〜その通りだったが。
最初で最後の20列デモ”後ろ”が少なかった。
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おおっ!芝山さん、助太刀ありがとうございます。 投稿者:ジェルジモルダ 投稿日:07月13日(木)07時26分19秒
はじめまして、芝山さん。
私の拙い一文をフォローしていただいてありがとうございます。
さすがに、同時代を生きた当事者の方の証言は、説得力が
違いますねぇ…。
芝山さんの文章は、私から小西さんに送らせていただいて、
よろしいでしょうか。返事をいただければと思います。
「事実は敗北することを許されない!」
ちなみに、こだわっているわけではないのですが、
私は「ジョルジュモンダ」ではなく「ジェルジモルダ」です。
言いにくくて、読みにくいHNなら変更しようかなぁ…。
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こまち 投稿者:こまち娘 投稿日:07月13日(木)03時50分02秒
24時間年中無休チャットルーム。
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宣伝工作(笑) 投稿者:右からひだり 投稿日:07月13日(木)02時21分23秒
いつも、ロムさせていただいてます。右からひだりと申します。
社会問題とおたくネタのHPを開いていますが、今回リンク集を始めましたので、
ぜひ、リンクさせていただきたいと思います。
未だ、メインコンテンツすら完成しない未熟な当HPですが、よろしくお願いします。
http://www.geocities.co.jp/WallStreet/5698/
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あのサイト 投稿者:KJ 投稿日:07月13日(木)00時43分35秒
赤い資本主義者ってコーナーがありますよね。
知り合いのインパクト出版会が挙げられていたのは、妥当な感じがしますが、
「社民系」になっていました。これは不当だ!(笑)せめて新左翼系とかにすべきだ。
社長にはメールしときました。
私の会社が選に漏れているのは、まだまだ修行が足りないのでしょう。
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